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薬物に関する隠語一覧

薬物の隠語一覧

この記事では、薬物に関する隠語を解説します。

目次

大麻を表す隠語

大麻の画像

大麻を表す隠語と、その由来について解説します。

ハッパ(葉っぱ)、草(クサ)、グラス

大麻は乾燥させた葉をタバコのようにして吸引する服用方法が昔から使われていたことから、葉に関連する隠語が数多く存在します。

ハッパ(葉っぱ、はっぱ)、草(クサ)、グラス(英語の”grass” =草、から)などが有名ですね。

みどり

また、大麻の葉が緑色であることから「みどり」という大麻の隠語もあります。

この隠語は、2023年9月にレゲエミュージシャンであるCHEHONが大麻所持容疑で逮捕されたことで有名になりました。

CHEHONの「みどり」という曲が、「大麻のことを歌っているのでは?」と話題になったのです。

歌詞を一部抜粋します。

お前と出会ったのは高校ん時 場所はたしかそう道頓堀
想像以上のオレの好み 口説きおとしオレのものに
そんなこんなで月日流れると もっとキレイなお前みたくてよ
買ってしまうよブランドもの お前むちゃくちゃお金かかるよ
お前がいないとオレちょっと病んでる お前のお陰でオレ歌書ける
お前といるとオカンちょっと泣いてる お前は悪くないオレは信じる

CHEHON「みどり」より抜粋

確かに、大麻所持で逮捕されてから改めて歌詞を読むと、大麻をイメージしているようにも読めます。

たまにずぶ濡れになってやってくる 時間をかけ乾かしていく
みるみるキレイになっていく なぜか体重まで軽くなってる

CHEHON「みどり」より抜粋

この辺は特にそれっぽいですね。

野菜

また、大麻は「野菜」という隠語でも呼ばれています。

SNS上では「新鮮野菜あります」「お野菜いかがですか」のように使われることがあり、一見大麻と関係なさそうに見えます。

ブロッコリー

大麻の葉の形がブロッコリーのように見えることに由来する隠語です。

SNSでよく使われる傾向にあり、「ブロッコリー」のように表記されることはほとんどなく、「🥦」のような絵文字で使われることが多いです。

マリファナ

マリファナは大麻から生成される薬物の呼び名なので、厳密に言うと大麻とマリファナは違います。

薬理作用のあるTHC(テトラヒドロカンナビノール)の含有量の違いにより、「ハシシ」「ガンジャ」などと呼ばれるものもあります。

チョコ、チョコレート

大麻を樹脂状に固めたものが茶色をしており、見た目がチョコレートに似ていることから、大麻を「チョコ」「チョコレート」と呼ぶことがあります。

バッズ、バッツ

大麻の花穂部分を集めて乾燥させた製品を表す隠語です。

バッズ=buds(つぼみ)のことです。

薬理作用のあるTHCの含有量が多く、通常の乾燥大麻の数倍に上る幻覚作用をもたらすとされています。

420

「420」はアメリカでよく使われている大麻を表す隠語で、日本でも使われることがあります。

なぜ420が大麻を表すかについては諸説ありますが、最も有力なのは1971年、アメリカのカリフォルニア州にあるサンラファエル高校の学生が、4時20分に集合して大麻を吸っていたという話が広まった、という説です。

アメリカやカナダの大麻使用者は420という数字を神聖視しており、毎年4月20日を「マリファナデー」として盛大に祝います。

ウェディングケーキ

大麻の品種の一つです。

大麻の品種にはお菓子の名前が付いたものがあり(ウェディングケーキ、ガールスカウトクッキーなど)、SNS上で取引される際にはこのような隠語が使われることがあります。

蜂蜜(ハチミツ、はちみつ)

液状になった大麻(大麻リキッド)がその色や形状が蜂蜜に似ていることから、大麻のことを「蜂蜜」と呼ぶ隠語があります。

覚醒剤を表す隠語

覚醒剤の画像

覚醒剤を表す隠語と、その由来について解説します。

シャブ

「シャブ」は覚醒剤を表す隠語ですが、あまりにも有名になってしまい、もはや隠語ではなくなってしまった感もあります。

覚醒剤中毒になると「骨までシャブられる」説、「注射すると身体が寒く(シャブく)なる」説、「注射をするために水で溶かして振るとシャブシャブという音が鳴る」説など、その由来には様々な説があります。

アイス、氷、冷たいの、ひゃっこいの

覚醒剤を使用すると血管全体に冷たい感覚が走ることから、冷たいものを表す「アイス」や「氷」あるいは単純に「冷たいの」といった隠語が生まれました。

また、覚醒剤の結晶が氷のように見えることに由来する、という説もあります。

用例

「ひゃっこいのあるよ」

スピード

覚醒剤は効き目が表れるのが速いことから、「スピード」という隠語で呼ばれることもあります。

エス(S)

覚醒剤の隠語として、シャブ(shabu)の頭文字を取って「エス(S)」というものもあります。
(スピード(speed)のSという説もあります)

ガンコロ

大きな塊状の覚醒剤の結晶を、岩のように見えることからガンコロ(岩コロ)と呼ぶことがあります。

英語圏では「クリスタル」という隠語もあるようです。

用例

「ガンコロあったら一つ頼んまっせ」

ユキネタ

覚醒剤の中で、特に純度が高いため白く透き通った結晶のことを「ユキネタ」という隠語で呼ぶことがあります。

結晶が白い雪のように見えることが由来とされています。

ヤーバー

「ヤーバー」とは、タイ語で「ยาบ้า(アンフェタミン)」の意味で、日本では錠剤タイプの覚醒剤を表す隠語として使われています。

このヤーバー、タイではトラック運転手が眠気覚ましに使うため、1970年代まではガソリンスタンドで売られていました。

その後タイ政府によって違法薬物に指定され、現在では製造したり運んだりすると死刑や終身刑といった重罪になります。

猫の目錠(猫目錠)、突撃錠、勝利錠

戦前の日本でも販売されていた覚醒剤の一種である「ヒロポン」は、服用すると一時的に視力が良くなることから「猫の目錠(猫目錠)」という隠語で呼ばれていました。

また、太平洋戦争時には兵士の士気高揚のため、興奮剤として覚醒剤が使われていました。

特攻隊員たちが飲まされたヒロポンの錠剤は「突撃錠」「勝利錠」と呼ばれていたそうです。

金魚

溶かした覚醒剤を金魚の形をした醤油差しに入れたものが販売されていたことから、覚醒剤のことを「金魚」と呼ぶことがあります。

最近はこのような形で販売されることがほとんどないため、あまり使われなくなりました。

宇宙食

覚醒剤の常習者がまるで宇宙人のように意味不明な言動を取ることから、覚醒剤のことを「宇宙食」と呼ぶ隠語があります。

コカインを表す隠語

コカインの画像

コカインを表す隠語と、その由来について解説します。

コーク

「コーク」というコカインの隠語は、コカ・コーラ(=コーク)に由来します。

コカ・コーラの「コカ」とは、コカインの製造原料となるコカの木のこと。

炭酸飲料「コカ・コーラ」が誕生したのは1886年ですが、発売当時のコーラにはコカの葉から抽出したコカインの成分が微量含まれていました

一説によるとコップ1杯のコカ・コーラに約9mgのコカインが含まれていたと言われています。

その後、簡単に手に入る飲料にコカインが含まれるのはどうかという議論になり、1903年にコカ・コーラからコカインが除去され現在に至ります。

※ちなみに、日本コカ・コーラ株式会社はこの説明を完全に否定しており、名称の由来は「語感がいいから」という単純な理由だと主張しています。

チャリ、チャリンコ、自転車

ハリウッド俳優のチャーリー・シーンがコカイン所持容疑で逮捕されたことから、「チャーリー」→「チャリ」→「自転車」となって誕生した隠語です。

SNS上でコカインが売買される際は、ブロッコリー(=大麻)と同様、「🚴」のように絵文字で表現されることが多いです。

クラック

クラック・コカイン(別名クラック・ロック)は、煙草で吸引できる状態にしたコカインの塊のことを指します。

粉末のコカインと重曹を混ぜて製造されますが、製造時に「パキッ」という音(英語で”crack”と言う)がするため、クラックという隠語が使われるようになりました。

ホワイト、スノウ、スノー、パウダー

粉末上のコカインが白い雪のように見えることから、コカインの隠語として「ホワイト」「スノウ」「スノー」「パウダー」が使われることがあります。

また、コカインは鼻から吸引する方法”スニッフィング”が主流のため、コカインのことを表す「鼻」という隠語もあります。

ただ、これもSNS上では「👃」のように絵文字で表現されることが多いようです。

ヘロインを表す隠語

ヘロインの画像

ヘロインを表す隠語と、その由来について解説します。

チャイナホワイト

1990年に公開された同名の映画に由来します。

この映画は、麻薬取引を巡る中国人ギャングとマフィアの抗争を描いたものであり、麻薬が多く登場することからヘロインの隠語として使われるようになりました。

ジャンク

英語のジャンク(junk)には「ゴミ、がらくた、品質の悪いもの」といった意味があります。

かつて英語圏では低品質のヘロインを「ジャンク」と呼んでいたため、日本国内でもヘロインを指して「ジャンク」と呼ぶ隠語が生まれたとされています。

なお、麻薬中毒者を指して「ジャンキー」と呼ぶことがありますが、この言葉は「ジャンク」に由来します。

スマック

英語のスラングで、ヘロインを指します。

日本ではヘロインの隠語として有名。

なお、ヘロイン中毒者のことを英語圏では「スマックヘッド」と呼ぶこともあります。

ダスト

同じく英語のスラングで、ヘロインのことを”hell dust(地獄の粉)”と呼んでいたことから、日本ではヘロインの隠語として使われるようになりました。

MDMA

MDMAを表す隠語と、その由来について解説します。

エクスタシー

強い快感を得られることからMDMAは「エクスタシー(ecstasy)」という隠語で呼ばれることが多いです。

これをさらに略して「E」「X」「XTC」と呼ぶ隠語もあります。

モリー、森

「モリー」とは、MDMAの一種で英語圏で使われている隠語です。

日本国内では「モリー」→「森」となり、MDMAを表す隠語として「森」が使われることがあります。

タマ

MDMAは合成麻薬であり、丸い錠剤であることから「タマ」という隠語も一般的です。

バツ、罰、×

MDMAの隠語に「X(エックス)」がありますが、これを別の読み方にして「×(バツ)」→「罰」という隠語も生まれました。

薬物の使用を表す隠語

薬物の使用方法に関する隠語と、その由来について解説します。

ペン、ポンプ、シャキ、キー、キカイ、マイジェク

全て「注射器」のことを指す隠語。

注射器がペンのように見えることから「ペン」、ポンプから薬剤を注入することから「ポンプ」、「ちゅうしゃき」の後ろの部分を取って「シャキ」、「シャキ」をさらに略して「キー」、注射器の器械から「キカイ」など、様々な隠語が生まれています。

「マイジェク」はテルモ製の注射器「マイジェクター」を略した隠語です。

なお、注射器の先の部分の色がオレンジや白であることから、「オレペン」「白ペン」という隠語もあるようです。

スニる

薬物の粉末を鼻から吸って服用する方法(スニッフィング)の隠語。

虻(あぶ)

覚醒剤を炙る(あぶる)ことを表す隠語。

その他薬物関連の隠語

その他、薬物に関連する隠語を集めました。

薬物の売人・売り方を表す隠語

「元締め」「卸し元」「ネタ元」「売人(バイニン)」「シャブ屋」「コシャ」などがあります。

また、近年ではSNS上で薬物が取引される際、売人のことを「pさん」と呼ぶことがあります。

pさんとはプッシャー(pusher)の略称です。(pusherは英語圏で麻薬密売人を表すスラング)

また、特に大麻(野菜)の売人を表す隠語として「八百屋」という言葉もあります。

薬物は手渡しで取引されることが多く、SNS上では手渡しを意味する「手押し」という隠語が使われています。

薬物の入れ物を表す隠語

「小分け袋」「パケ」「入れもん」などがあります。

薬物を打っている状態を表す隠語

薬物を打ってハイになったり、幻覚状態になることを「ボケてる」「ほうけてる」「切れてる」「飛んでる」「翔んでる」「しずんでいる」などと呼ぶ隠語があります。

また、近年よく使われる表現として「曲がる」と「ブリってる」があります。

「曲がる」とは、薬物を入れることによって「視界が曲がる」ということ。

「曲がる」「曲げる」「曲げ」といった表現で使われます。

用例

「これ(薬物)、めっちゃ曲がるよね」

「わかる!もうぐにゃぐにゃ」

ブリってる」は、特に大麻でハイになっている状態を指すスラングです。

レゲエやヒップホップで使われる「bling-bling」という用語に由来するとされており、「ブリってる」「ブリブリ」のような使われ方があります。

薬物乱用者を表す隠語

「ポン中」「シャブ中」「宇宙人」「スピーダー」などがあります。

単純に「客」「キャー」などと呼ぶ隠語もあります。

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